三量体Gタンパク

7回膜貫通型受容体と共役する。 α、β、γのサブユニットからなる。 刺激を受けていない状態ではαサブユニット(Gα)にGDPが結合し、不活化状態にある。 受容体により刺激されると、GαにGTPが結合し、Gαとβγ複合体に解離する。 Gαとβγ複合体の解離時間はGαのGTP…

ネンブタールによるマウスの麻酔

原液(50mg/ml)をPBSで10倍希釈。 体重1gあたり40〜50ugを腹腔内投与。すなわち8〜10ul/g。

メラニン産生

アルビノの原因遺伝子 Tyrosinase(OCA1) Pタンパク(OCA2)、チロシンの輸送タンパク、メラノソームに取り込む TRP1・・・"brown" TRP2・・・"slaty" チロシンからeumelaninとpheomelaninが合成されるが、デフォルトはpheomelanin。 α-MSHのシグナルにより、e…

オイルレッドO 染色

凍結切片作成、風乾 蒸留水(or PBS)で水洗 60%イソプロピルアルコール1分 オイルレッドO液、15分 60%イソプロピルアルコール1分 蒸留水(or PBS)で水洗 ヘマトキシリン核染色 1分 水洗、色出し 水溶性封入体で封入 オイルレッドOイソプロピルアルコール飽…

HMB-45

メラノーマ抽出物を利用して1986年に作成されたモノクローナル抗体。 名前はHuman Melanoma Blackに由来する。 HMB-45は「抗体の名前」であり、対応抗原はSilver*1。 Silverはメラノソーム上の膜タンパク。 Silverの発現はメラノソームを持つ細胞*2に限られ…

植物皮膚炎(アレルギー性)を起こしやすい植物

ウルシ マンゴー(ウルシ科) キク ヨモギ(キク科) ブタクサ(キク科) ギンナン サクラソウ

シュウ酸カルシウム針状結晶

シュウ酸は植物によく含まれる物質。 シュウ酸カルシウム針状結晶は食べた時に口腔内刺激の起こす。皮膚炎の原因ともなる。 因みに尿路結石の8割以上がシュウ酸カルシウム結石。 シュウ酸カルシウムを多く含む植物 サトイモ ヤマイモ キウイ パイナップル …

STAI (スタイ)

state-trait anxiety inventory、状態-特性不安尺度 状態不安、特性不安の2側面から、ストレスの状態/感受性を評価するテスト。 各20項目、計40項目の質問からなり、4段階で回答する。 anxiety・・アングザイエティーと発音する。 state anxiety・・状態不…

実験に使う水

水道水・・・初期洗浄に。 脱イオン水・・・イオン交換樹脂でイオンを除いたもの。洗浄のすすぎに。 脱イオン蒸留水*1・・・イオン交換水を蒸留したもの。比抵抗値*21〜3mΩ/cm。 通常の実験には十分な精度。 純水・・・比抵抗値が高い水。〜10mΩ/cm。18mΩ/cm…

ジェノタイピング−マウス耳から

簡便、迅速で失敗が少なく、96穴の系で行える方法。PCR反応を阻害するSDSの濃度を可能な限り低く抑えてあるのがポイント。参考 1/16インチ(1.5〜2mm)のイアーパンチでサンプルを採取。 20μllysis buffer>+2μlProteinase K*1>を加える。 55℃で15分インキュベ…

白色ワセリン

石油から得た炭化水素類の混合物を脱色して精製したもの。 精製度は黄色ワセリン→白色ワセリン→プロペト(=眼科用ワセリン)→サンホワイトの順。 不純物が少ないほど酸化されにくく、安定。刺激も少ない。 白色ワセリン、プロペトの薬価は同じ(1g=1〜1.7円)…

ホメオボックス

約180塩基のDNA配列。DNAに結合するホメオドメインをコードする。 動植物で広く保存される。 ホメオボックスをもつ遺伝子をホメオボックス遺伝子と呼ぶ。 ホメオボックス遺伝子は発生の調節に働く。 例えばHox遺伝子は体軸のパターン形成に機能する。

表皮とWntシグナル

βカテニンは通常、細胞質内でリン酸化、ユビキチン化され速やかに分解されるが、Wntシグナルにより安定化し、Tcf/Lefと結合して標的遺伝子*1の転写を調節する。 皮膚においては、毛包/付属器の形成に最も重要なシグナル。 安定化βカテニン導入マウスでは、通…

Microgeodic disease

マイクロジオディック病、和名はない 指や趾がしもやけ様に発赤、腫脹する。軽度の痛み、痒みを伴う。 好発年齢は小学生(6-12歳)。主に中節骨に好発。 風邪などで腫脹が増強することもある。 XP像で骨吸収像を認める。 原因は不明も、一過性の骨循環障害と…

毛芽腫と基底細胞癌

毛芽腫・・trichoblastoma 基底細胞癌・・trichoblastic carcinoma 毛芽腫のmalignant counterpartであり、所謂BCC hair germ由来の腫瘍は、基底細胞上皮腫や基底細胞癌と呼ばれ、その悪性度に幅があることが知られれる。良性の毛芽腫と悪性の基底細胞癌とを…

シラミの駆除

シラミが卵から孵化するまで、7〜10日。 スミスリンは、3日おきに4回使用する。 パウダーはまぶした後、シャワーキャップなどをかぶって1時間おく。 シャンプーは5分間おく。

Waardenburg (ワールデンブルグ)症候群

内眼角乖離、前頭部白毛、聴覚障害、虹彩異色症を示す。 Ⅰ〜Ⅳ型に分類される*1 Ⅰ型・・内眼角乖離のあるもの、原因遺伝子の一部→Pax3 Ⅱ型・・内眼角乖離のないもの、原因遺伝子の一部→Mitf Ⅲ型・・上肢の拘縮を伴うもの、原因遺伝子の一部→Pax3 Ⅳ型・・Hirsc…

過排卵のさせ方

13時に血清性性腺刺激ホルモン*1を5IU、i.p. 2日後の12時に胎盤性性腺刺激ホルモン*2を5IU、i.p. 同日夕方(6〜8時)にmatingを開始し、翌日plugを確認する。 *1:セロトロピン、PMS *2:ゴナドトロピン

マイトマイシンC

MitomycinC. 青紫色の結晶。日本で発見、分離された。 グラム陽性、陰性菌のみならず、ヒトの細胞にも作用するため抗腫瘍性抗生物質と呼ばれる。 DNAの架橋形成を介してDNA複製を阻害する。 水/PBSに溶解し(1mg/ml)、-20℃で保存。 冷凍すると成分が析出する…

トリプシン

膵臓から分泌されるプロテアーゼ(タンパク分解酵素)。 細胞をばらばらにする(disaggregate)のに用いられる。 通常、0.25%Trypsin-EDTA(0.1mM)で用いる。 反応を止めるためにトリプシンインヒビター(血清など)が必要。 トリプシンインヒビターのいらない、組…

Small G proteins

低分子量Gタンパク質。Rasスーパーファミリーとも称される。 さらにRas、Rho、Rab、Arf、Ranの5つのサブファミリーに分けられる。 Ras・・増殖や分化。H-Ras、K-Ras、N-Ras等。 Rho・・細胞骨格の制御。哺乳類で22種。Rho、Rac、Cdc42等。 Rab・・小胞輸…

最速大腸菌形質転換

プラスミドを加え、直ちに1秒間ボルテックス。 氷上で5分間インキュベート。 42℃で45秒間インキュベート。 直ちに1秒間ボルテックス。 全量*1をLBプレートに撒く。 *1:だいたいは全量撒いて適量、心配なら一部をstreakしておく

オルセノン軟膏

0.25%トレチノイントコフェリル tretinoin tocoferil トレチノイントコフェリルはトレチノイン*1とトコフェロール*2をエステル結合したもの。日清製粉が合成、メイド・イン・ジャパン。 線維芽細胞の遊走、増殖促進作用があるとされる。 RAR*3との結合につい…

Lyonization

ライオニゼーション 女性のX染色体の片方が不活化される現象のこと。 常染色体では、二本の染色体に載った対立遺伝子の両方が同時に発現。 X染色体は男女で本数が異なり、そのままでは発現量に2倍の差が生じる。 そこで女性の各細胞では、どちらか一方のX染…

Urticaの語源

Urticaはイラクサの学名。 イラクサは茎や葉の表面に刺毛をもつ。 刺毛基部にはヒスタミンとアセチルコリンが入っている嚢がある。 刺毛にふれることで生じる炎症を、urticaと言ったのが蕁麻疹の名前のはじまり。 和名のイラクサ自体も「触ると痛い草=イタ…

HAT培地

ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジンが入った培地 チミジンキナーゼ(Tk)をもつ細胞を選択することができる アミノプテリンはヌクレオチドのde novo合成を阻害する。 サルベージ経路が動く細胞のみ、ヒポキサンチン、チミジンを利用してヌクレオチドを…

血漿と血清

血漿・・・凝固させずに全血から血球成分を除いたもの 血清・・・凝固させた後に血球成分を除いたもの 血清では凝固により血小板、フィブリノーゲン、凝固因子などが消費されて低下 細胞培養液に添加されるのは血清。血漿を加えても細胞は増殖できない。 こ…

colony PCR法

その1 tubeに30ulずつH2Oを入れ、爪楊枝でコロニーをつついて入れる。*1 1ulを用いてPCRを行う。35cycle。 当たりのコロニーをplateに撒くもよし、液体培地で振るもよし。 その2 まず1mlの液体培地でo/n振る。 培養液1ulを50ulのH20で希釈、1ulを用いてPCR…

梅毒の治療

治療の基本はペニシリン系抗生物質の内服である。 未だ耐性菌の報告もなく、第一選択薬とされる。 内服療法と注射療法と比較して、両者の治療効果に差がほとんどないために現在では内服が主となっている。 内服期間は2週間〜3ヶ月。 治療効果はSTSの抗体価…