薬剤

インタール(クロモグリク酸Na)

インタール細粒10% 3g/分3 フォスフォジエステラーゼ阻害薬 肥満細胞の安定化作用があり(?)、腸管からのアレルゲン吸収抑制作用があるとされる。 金属アレルギーの治療にしばしば使用される。 他にミノマイシンも金属のキレート作用があるとされる。

リリカ(プレガバリン)

150mg/分2で開始し、300mg/分2まで増量する。 倍量まではOK。 適応は神経障害性疼痛と線維筋痛症 腎排泄性であるため、CCrに応じて減量する。 急激に中止してはならない、漸減する。 多い副作用は眠気、ふらつき(頻度20%以上)。 頻度は1%以下だが、むく…

リツキサン

一般名:リツキシマブ(rituximab) 全てのB細胞リンパ腫に保険適応となっている。 ターゲットはCD20。 HBVキャリアには投与注意、肝炎増悪/劇症肝炎の報告がある。 週に1回、4回程度、5時間以上かけて静注する。薬価は約25〜30万円。

ビタミンA

ビタミンAは レチノール(ビタミンAアルコール) レチナール(ビタミンAアルデヒド) レチノイン酸(ビタミンA酸)およびこれらの誘導体の総称。 狭義にはレチノールのみを指してビタミンAと呼び、その場合他の誘導体をレチノイドと称する。 活性型はレチ…

白色ワセリン

石油から得た炭化水素類の混合物を脱色して精製したもの。 精製度は黄色ワセリン→白色ワセリン→プロペト(=眼科用ワセリン)→サンホワイトの順。 不純物が少ないほど酸化されにくく、安定。刺激も少ない。 白色ワセリン、プロペトの薬価は同じ(1g=1〜1.7円)…

強力ポステリザン軟膏とエキザルベ

強力ポステリザン軟膏 0.25%ハイドロコルチゾン+大腸菌死菌 エキザルベ 0.25%ハイドロコルチゾン+混合死菌(大腸菌、ブドウ球菌、連鎖球菌、緑膿菌) 強力ポステリザン軟膏が大腸菌死菌のみであるのは、使用部位が肛門部に限定されるため。 死菌は白血球走化…

デルマトール

一般名:次没食子酸ビスマス ビスマスは原子番号83、銀白色の金属。 化合物は「収れん作用」*1があるとされ、医薬品として用いられる。 次没食子酸ビスマスは古典的な傷薬として用いられる。 次硝酸ビスマスは止瀉薬として用いられる。 *1:組織、血管を縮め…

ソルベース軟膏

マクロゴール軟膏。マクロゴールはポリエチレングリコール(PEG)の別名。 マクロゴールは吸水性を有し、分子量の小さいものほど吸水能が大きい。 マクロゴールは緩下剤、歯磨き粉にも使用されている。 ソルベースはマクロゴール400とマクロゴール4000を等量混…

丸山ワクチン

ヒト型結核菌から抽出した多糖体。SSM*1と称されることも。 抗結核製剤として開発されたが、現在は主に抗ガン剤として使用される。 ピシバニール、クレスチンと同時期(1975〜6年)に、ガン治療薬として医薬審議会へ認可申請が出される。 前2者が認可されたの…

BCG

Bacille de Calmette et Guérinの略らしい。カルメット・ゲラン桿菌。 弱毒化したウシ型結核菌。 弱毒化のために13年間、230代にわたってウシ胆汁加バレイショ培地で継代培養したらしい。 昔は母乳に混ぜて経口投与されていた。 弱毒化生ワクチンであるため…

ネクサバール

一般名:sorafenib チロシンキナーゼ阻害+セリン/スレオニンキナーゼ阻害剤*1。 ターゲットとなるタンパク セリン/スレオニンキナーゼ Raf (すなわちMAPKカスケード) チロシンキナーゼ KIT PDGFR-β Flt3/Flk2 Flk1 (VEGFR2) Flt4 (VEGFR3) FDAで進行性腎細…

アバスチン

一般名:bevacizumab(ベバシズマブ)。 名前の「〜mab」はモノクローナル抗体(monoclonal anti-body)であることを示す。 抗VEGFモノクローナル抗体。 腫瘍の血管新生を阻害することを目的に使用。 日本では承認無し。アメリカでは転移性大腸ガンでのみ承認…

亜鉛華軟膏(混合)

亜鉛華軟膏には種々の「古典的」消毒薬が混合され、使用されてきた。 フェノール、ホウ酸、アクリノール、ピオクタニン。濃度はいずれも1〜2%。 カチリ以外はほぼ使用されなくなった。 カチリ フェノール亜鉛華リニメント。carbolic acid zinc liniment(CZL)…

亜鉛華軟膏

亜鉛華とは酸化亜鉛(ZnO)のこと。 刺激性の少ない亜鉛華を練り込んで吸水作用を増したもの。 常用すると皮膚の乾燥をきたすので注意。 亜鉛華軟膏と亜鉛華単軟膏*1の違い 亜鉛華の濃度亜鉛華軟膏20%に対し、単軟膏10%。吸水作用を抑えたいときは単軟膏。 基…

モクタール軟膏

木タール。アカマツやクロマツから得られる。 原料木をいぶして出る煙を冷やし(乾留)、木酢液が作られる。 その沈殿層が木タール。 タールは石炭や植物を乾留して得られる。いわゆるヤニ。 タールを蒸留したものがクレオソートである。 石炭→コールタール→…

カンフル

樟脳の別名。クスノキやマツの精油から得られる。 かつては強心剤として使用されていた。 現在は衣服の防虫剤、防腐剤、殺虫剤として使用されている。 血行促進作用や鎮痛作用、消炎作用があり、外用薬としても使用される。 皮膚から容易に吸収され、メント…

コルヒチン

イヌサフランの種子から抽出されたアルカロイド。 適応:痛風、ベーチェット病 チューブリンを脱重合させ細胞分裂を阻害する*1。好中球のchemotaxisを抑えるとも言われ、これが痛風、ベーチェット病に使われる由縁。プチ抗ガン剤*2。 長らく痛風の特効薬とさ…

セファランチン

玉咲ツヅラフジから抽出されたアルカロイド。 適応 円形脱毛症 放射線による白血球減少症*1 まむし咬傷(注射のみ)*2、 滲出性中耳炎(注射のみ) 作用点ははっきりしないが、弱い免疫抑制作用があるようである。 血管拡張作用、膜安定化作用なども言われて…

アルカロイド

「アルカリのようなもの」 動植物由来の*1窒素(N)を含み塩基性を示す有機化合物。 構造が神経ホルモンとそっくり*2なため、生理学的に多彩な効果を発揮する。 アミンと競合するもの*3→鎮静作用などを示す アセチルコリンと競合するもの*4→副交感神経を抑制、…

サリドマイド

当初は睡眠薬として売り出された(1957年)。 副作用がほとんどないとして処方箋なしで発売、シネマ・ジュース*1などとも呼ばれた。多数のアザラシ肢症児を生んだため、発売中止。 その後、ハンセン病皮膚病変に有効であることが報告され、「免疫抑制作用」を…

IL-2 (イムネース)

IL-2は主としてTh2細胞から産生される。 CD8T細胞やNK細胞を活性化するとされる。 いわゆる免疫療法のはしり。血管肉腫と腎癌に適応があるが、とても効果があるとは思えない。 一日70万単位*1を連日投与。ほとんど犯罪。 *1:12万円。3割負担でも3.6万円。

バルトレックス

一般名:バラシクロビル。 バリンとアシクロビルをエステル結合したもの。 バリンとの結合により吸収性が増している。肝臓で代謝されてアシクロビルになる。 アシクロビルはウイルス由来のチミジンキナーゼにより活性型*1となり、ウイルスのDNA合成を阻害す…

イレッサ

一般名:ゲフィチニブ チロシンキナーゼレセプター阻害薬。ターゲットとするのはEGFR。 適応は非小細胞肺ガンとされているが、くくりが犯罪的におおざっぱ。 当然EGFRシグナル活性化が関与する肺ガンはその中の一部。腺癌で効果が出やすいとされている。 副…

グリベック

一般名:メシル酸イマチニブ チロシンキナーゼ阻害薬。〜tinibはチロシンキナーゼ阻害薬につけられる名称。 ターゲットとなるタンパク BCR-ABL*1 KIT PDGFR 適応疾患 慢性骨髄性白血病(CML)、GIST 内服42週でCMLの血液学的完全寛解*298%、細胞遺伝学的完全寛…

ダカルバジン

DTIC :5-(3,3-Dimethyl-1-Triazeno)-Imidazole-4-Carboxamine) アルキル化剤*1 悪性黒色腫の化学療法の中心となる薬剤。 ホジキン病にも適応がある。他、肉腫系や神経芽腫にも使用される。 悪性黒色腫における単剤の奏効率は10〜15%程度。 奏効率 →CR+PR 著…

タモキシフェン

エストロゲン受容体アンタゴニスト もともとは避妊薬として開発された。 乳癌や卵巣癌などエストロゲンによって増殖する癌の治療、予防に用いられる。 子宮内膜に対してはエストロゲン様の作用を示し、子宮体癌の発生率は若干上昇する。 乳腺と子宮にのみ抗…