亜鉛華軟膏(混合)

  • 亜鉛華軟膏には種々の「古典的」消毒薬が混合され、使用されてきた。
  • フェノール、ホウ酸、アクリノール、ピオクタニン。濃度はいずれも1〜2%。
  • カチリ以外はほぼ使用されなくなった。

カチリ

  • フェノール亜鉛華リニメント。carbolic acid zinc liniment(CZL)
  • フェノールの別名が石炭酸(carbolic acid)。リニメントは泥状の塗り薬のこと。
  • ほとんど水疱瘡の外用薬としてのみ使用されている。

ボチ

  • ホウ酸亜鉛華軟膏。bor zinc salbe(BZS)
  • 以前は熱傷治療を中心として広く使われていた。
  • しかし潰瘍形成や中毒症状→死亡例が生じ、1985年に薬価基準から削除。
  • ホウ酸については現在は眼の消毒にのみ使用が許可されている。

ピオクタニン亜鉛華軟膏

アクリノール亜鉛華軟膏

  • グラム陽性/陰性菌に有効。
  • 細胞毒性は比較的低い。
  • これらの消毒薬は抗生剤登場以前、〜1950年代までは広く使われていた。
  • 現代においては選択性の低さ、細胞毒性から役目は終えたといえる。