• 陰嚢内の単発性/多発性の皮下結節
  • 病理はパラフィノーマに同じ。区別がつかない。
  • すなわち、陰嚢の無痛性皮下結節を見た場合、異物注入歴を確認する。
  • 異物注入歴がなくても、硬化性脂肪肉芽種は発生しうるとされる。
  • 自然消褪しうるため、保存的加療とする。

(臨皮・V72-9)

眼瞼パラフィン腫(パラフィノーマ)

  • 人工的に注入されたパラフィン(ワセリン含む)に対する異物反応。
  • 内視鏡下副鼻腔手術で副鼻腔に挿入された抗生剤軟膏が原因となる報告が増えている。
  • この場合、片側性の上眼瞼の腫脹、結節を来すことが多い。
  • 数ヶ月後に生じることが多いが2日、10年後といった症例もある。
  • 病理で特徴的な大小さまざまの空胞構造をみる。
  • ステロイド内服や外科手術がおこなわれるが、難治。

(臨皮・V72-9)

環状弾力線維融解性巨細胞肉芽腫

Annular elastolytic giant cell granuloma

  • 変性結合織成分に対する慢性肉芽種性炎症ひとつ*1
  • 顔面、上肢などの露光部に好発。
  • 典型的には辺縁が隆起し、中央が委縮性となる。
  • 病理では肉芽腫、多核巨細胞による弾性線維の貪食像。
  • ラニラスト300mg/日で3-6ヶ月で軽快との報告あり。

*1:他に環状肉芽腫、リポイド類壊死、リウマチ結節がある

インタール(クロモグリク酸Na)

インタール細粒10% 3g/分3

  • フォスフォジエステラーゼ阻害薬
  • 肥満細胞の安定化作用があり(?)、腸管からのアレルゲン吸収抑制作用があるとされる。
  • 金属アレルギーの治療にしばしば使用される。
  • 他にミノマイシンも金属のキレート作用があるとされる。

-腹部症状(腹痛・下痢)、関節痛、尿潜血を確認する。

  • 皮膚外の症状が重篤であれば、入院してステロイド内服。
  • 症状に応じて血液凝固第XIII因子製剤の投与を検討。

血液凝固第xIII因子製剤:フィブロガミンP

  • IgA血管炎に保険適応。
  • 第XIII因子活性を測定し、90%以下であれば適応あり。
  • 1日1回、3-5バイアル(12-20ml)を静注、3日間
  • 薬価:8173円/バイアル
  • 腹部症状、関節痛に著効するとされる

リリカ(プレガバリン)

150mg/分2で開始し、300mg/分2まで増量する。
倍量まではOK。

  • 多い副作用は眠気、ふらつき(頻度20%以上)。
  • 頻度は1%以下だが、むくみ、浮腫。
  • 効果が出るまでに1-2週間くらいかかる。
  • 痛みがゼロになるわけではない、50%減くらい。