RNAポリメラーゼ
- 細菌のRNAポリメラーゼを1種類であるのに対し、真核生物には3種類存在する。
- RNAポリメラーゼⅠ、ⅢはtRNA、rRNA*1を転写し、大多数のRNAはRNAポリメラーゼⅡによって転写される。
- 細菌のポリメラーゼがそれ単体で転写を開始できるのに対し、真核生物のポリメラーゼは転写基本因子*2と呼ばれるタンパク質群を必要とする。
- RNAポリメラーゼⅡ用の転写基本因子はTFⅡ*3と名付けられ、TFⅡA、TFⅡB等がある。
- DNAのプロモーター領域とRNAポリメラーゼⅡの会合は、まずTATAboxにTFⅡDが結合することに始まる。
- TATAboxは転写開始領域の約25bp上流に存在し、RNAポリメラーゼⅡのプロモーターにとって最も重要な配列である。
- TATAboxとTFⅡDの結合はDNAに大きな歪みをもたらし、これが活性なプロモーターの目印となる。
- TFⅡHは中盤〜後半に重要な役割を担う。DNAヘリカーゼ活性を持ちDNAを解きほぐす一方、RNAポリメラーゼのC末端をリン酸化しプロモーターから解離させる。
- RNAポリメラーゼがプロモーターから解離し転写が伸び始めると、基本転写因子群の多くはポリメラーゼから離れ、別の転写開始に再利用される。